2011年03月31日

震災後のレコーディング

今月は本当に震災の影響による仕事のキャンセルが数多くあり、震災地及びその近辺の音楽家等も苦しい時期を迎えておりますが、それでも震災の被害に遭われた方々に比べればと思えば本当にじっと我慢、そしてまた何とか日本を盛り上げて行こうと思われている輩も多いと思います。

その中でもアメリカ人のトランペット奏者Mike Priceさんは、スタジオも開いているという事もあり多くのアメリカ人が帰国の途についた中、本国には帰国せず予定通り事を行うという中々気概を感じられたセッションを昨日と今日終えて書いている次第です。

それより前に何本かライブややり終えました。それについては細かく書く事もしませんが、この災害でやはり二次災害的な被害を受けている所もあれば、お客が戻り始めて来たという所もありで、なんとなく見ていると震災後の復帰の早さで決まってくるのかなと思ったりしています。

震災後は東京はその近辺で本当に凄い災害が起きていた訳でもないので、仕事の件で連絡しなければいけない方々以外には特に連絡はしていません。特に他からの連絡もなかったというのもあり、連絡なし=無事という事と理解し平時と同じ生活を維持していますのでこれを見られた方はご安心を。

しかし今回はさすがに海外の方がビビリまくっていて、留学時代の友人あたりから久しぶりに連絡がきて、仕舞いにはメールアドレスが変わったから連絡が取れなかったのか、電話して来た友人もいました。しかし、私の英語力などは相当落ちているのでどう説明していいか四苦八苦しましたが、でも連絡してくれるとは嬉しいですね。Facebookからも海外から多くの友人が見舞いの連絡を頂きました。ありがとうございます。

さて、レコーディングの話ですが、Mikeさんは自分名義の初CDです。もう70歳にもなって初リーダーアルバムですよ。拍手ものです。だから本人は相当嬉しいらしく意気込みも相当なものだったそうです。打ち合わせとかマイク選びとか結構時間かけたそうです。

曲が全編オリジナルなので、またこれが難しかったりするからソロを取るのにはかなりみなさん手こずりまして、結構ロビーではマイクさん以外は無言の時間が多かったりして。大変でしたが、良いアルバムができると思います。

そう言える大きな理由の一つに、スタジオが素晴らしいからです。今回のスタジオの場所は大塚の方にあります、DeDeというスタジオ。ここは実は、ドラムの久米さんの初CDのレコーディングでお世話になった場所なので、もう3年近く前になるのでしょうがその状況からすると今回お世話になった時にはもう見違えるような設備になっていました。

まずは録音はテープです。今主流のハードディスクにProToolsではないのです。最初は知らずに録音して聞き返す時にテープ特有の巻き戻しの音が聞こえて来て「あれっ、テープ」と最初は大丈夫なのかなと思ったのですが、最初に聞き返した瞬間に「ベースの音ばっちり!」とこんな瞬間的にもう大丈夫と思ったレコーディングは初めてでした。もちろん突き詰めればもっといい音が作れるとおもうのですが私のアルバムでもないし、時間も限られているので十分。そこからはわざわざコントロールルームには入らず外で聞いていました。

ヘッドホンで聞いていると結構耳が疲れるのでプレイバックは出来れば小さい音の方がいいですね。それに聞く場所に寄っても聞こえ方が違うのでいろんな形で聴き比べられました。

そしてスタジオのオーナー、吉川さん曰く、プリアンプを結局自作したそうです。図面から書き起こして真空管を使い作ったのだそうです。市販の物で気に入ったものが無かったそうです。

またこのテープも24チャンネルでなく16チャンネルにする事でそれぞれのチャンネルに使われるテープ本体上での幅が大きく取れるというのが重要だったらしいです。

このテープとプリアンプがかなり重要だったらしく、音は凄い良いです。ジャズはもちろんの事、アコースティック系の音楽ならばここはもう一番にお薦めできるスタジオだと思います。いや、もうここしか私は薦めませんよ。

そのなんていうか、空気感というのがアコースティックのサウンドにはかなり重要で、それがハードディスクだとどう加工しても納得いく音にならなかったのが、テープにしたら一発で解決したそうです。そのテープを回すのにも3年前くらいには機械はあるのだが使える技師が居ないという事で悩んでいたそうですが、使える人も無事発見。オペレータもとても腕のいい人が現在働いています。

そしてスタジオのエアコン等をリフォーム、ロビーを綺麗にして、最後にトイレを思いっきりゴージャズにリフォーム。 そしたらどうも運気がかわったそうですよ。ここでは言えませんが、結構凄い方々が使い始めてきたそうです。このスタジオはこの先予約するには難しいスタジオになりそうですよ。

それだけでなく、私自身も録音の時の新しい発見などありましたがかなりマニアックな話なのでここでは内緒。このCDの発売をとても期待しています。Mikeさんも良い仕事したと思いますよ。

Mikeさんはこの録音を持ってLAに戻りジャズフェス等で売り込むのだそうです。さぁ、来年はアメリカツアーかな?被災なので落ち込んでいる中、明るい話題で私は本当に嬉しいです。楽しみですね。

しかし、写真撮るのを忘れた。俺としたことが・・・・・・ 
posted by Tao at 19:56| Comment(0) | 演奏記録